China 7 2017 8 26

 先日、読売新聞に、
中国の次の最高指導部である「China 7」の予想記事がありました。
 もちろん、これは、あくまでも予想人事であるので、
実際に、どうなるかは、わかりません。
 この読売新聞の記事に対しては、
その後、メディアやネットで「後追い記事」がなかったと思います。
多くの人は、どう思ったでしょうか。
 私の感想としては、
「だいたい、予想通り」というものでした。
 最初に書いておく必要があるのは、
多くの人は、中国というと、
北朝鮮のような独裁国家を連想するでしょうが、
実は、中国は、集団指導体制となっています。
 だから、「China 7」、
つまり、政治局常務委員会の7人が重要なのです。
 予想記事で、目を引くのは、
政治局委員を経ないで、
いきなり政治局常務委員になる人が1名いることです。
普通は、中央委員→政治局委員→政治局常務委員という手順となります。
 意外に思うかもしれませんが、
中国は、徹底した実力主義です。
 政治局常務委員になるには、中央委員で大きな実績を作るか、
政治局委員で着実に実績を積み上げる必要があります。
 そういうわけで、
政治局委員を経ないで、いきなり常務委員になると、
たとえ「後ろ盾」があっても、大きな試練があるでしょう。
13億人という「人民の目」から実力主義という視線を受けるでしょう。
 さて、中国最高指導部の課題としては、
私は、もう何年も前から何度も書いていますが、
現在、中国の外交責任者は、政治局委員にもなっていません。
 外国では、外務大臣は、非常に地位が高いものです。
たとえば、アメリカでは、国務長官が外交責任者でしょう。
 万が一、大統領に不測の事態があった場合は、
副大統領兼上院議長→下院議長→上院仮議長→国務長官という承継順位となっています。
 将来的には、中国も、
外交責任者は、政治局常務委員とすべきでしょう。

China 9 2012 5 6

書名 チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち
著者 遠藤 誉  朝日新聞出版

 まずは、引用から始めましょう。
きっと「知らなかった。驚きだ」と思う人が多いでしょう。
これは、日本人や欧米人に知っておいてもらいたいことです。
(以下、引用)
 「中共中央」とは、文字から言うと、
「中国共産党中央委員会」のことを指す。
 しかし、そこには、
「中国共産党中央委員会政治局常務委員会」というのがあり、
実際上の「中共中央」は、
この政治局常務委員会を構成している「9人の男たち」を指すと考えた方がよい。
 日本人がよく知っている「国家主席」あるいは「首相」も、
この9人の中から選ばれる。
 今、世界は、誰が次期政権の国家主席になり、
誰が首相になるかに関して、非常に大きな関心を示している。
 誰が国家主席になるかによって、
中国の方向性が決まり、自国の政策も決まっていくと考えているからだ。
 だからアメリカは、次期国家主席になるであろうと期待されている、
習近平国家副主席を異例なほどの歓迎ぶりで、もてなしたのだ。
 しかし、中国国内においては違う。
関心は、そこにはない。
いったい誰が「この9人に選ばれるか」、それが最大の関心事なのである。
 なぜなら、中国という国家を事実上動かしているのは、
この「9人の男たち」だからだ。
 国家の方針は、この「9人」の中で多数決によって議決され、
そこで議決されない限り、
国家主席や首相といえども、単独行動は許されない。
多数決が鉄の掟だ。
これを「集団指導体制」と称する。
(以上、引用)
 私は、過去に何度も書いていますが、
中国においては、党が国家を指導する体制です。
さらに人民解放軍とは、党の軍隊であって、国家の軍ではありません。
 さて、集団指導体制というのは、欧米人には、わかりにくいかもしれません。
また、西洋化した日本人にとっても、そう言えるかもしれません。
 海外メディアでは、よく「独裁国家の中国では」と報道されますが、
これに対して、中国人は、不快感を感じるかもしれません。
 さて、私の関心事は、現時点では、
「誰が次の国家主席になるか」ではなく、
「誰が次の次の国家主席になるか」です。
そして、「うまく、その道筋をつけられるか」ということです。



























































































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